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夏を均す風
海から昇る朝日で始まった夏が、雷と台風、熱い日と冷えた夜を何度も混ぜながら、やがて山へ沈む夕陽と凪いだ朝へ変わっていく。薄いうわぎに腕を通す君、茜から群青へ渡る空、嵐のあとの静けさを通して、消えたのではなく笑いも涙もひとつの季節へ混ざったのだと気づく。激しい反復から静かな単音へほどけるStreet Pianoで、夏を越えて少し大人になった君を描く。
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海から昇る朝日で始まった夏が、雷と台風、熱い日と冷えた夜を何度も混ぜながら、やがて山へ沈む夕陽と凪いだ朝へ変わっていく。薄いうわぎに腕を通す君、茜から群青へ渡る空、嵐のあとの静けさを通して、消えたのではなく笑いも涙もひとつの季節へ混ざったのだと気づく。激しい反復から静かな単音へほどけるStreet Pianoで、夏を越えて少し大人になった君を描く。
海から昇る朝日で始まった夏が、雷と台風、熱い日と冷えた夜を何度も混ぜながら、やがて山へ沈む夕陽と凪いだ朝へ変わっていく。薄いうわぎに腕を通す君、茜から群青へ渡る空、嵐のあとの静けさを通して、消えたのではなく笑いも涙もひとつの季節へ混ざったのだと気づく。激しい反復から静かな単音へほどけるStreet Pianoで、夏を越えて少し大人になった君を描く。
海から朝日が ほどけるころ まだ熱を知らない 風が吹く 名前を呼ぶだけで 胸が鳴る 君はまぶしく 目を細めた 白いシャツの袖を 揺らしながら 明日のことなど 急がずに 何か始まる 気がするだけで 夏は少し どきどきしてた 遠くで最初の 雷が鳴る 南の空から 雲が来る 熱い空と 冷たい風が 初めて強く ぶつかった 夏を均す風が 吹いた 街の熱を かき混ぜながら 昨日までの 君のどきどきも 雨の向こうへ 連れていく 少し涼しい 朝のなか 薄いうわぎに 腕を通して 何も言わずに 笑った君が 昨日より少し 大人に見えた ひとつ過ぎれば またひとつ 台風が沖で 渦を巻く 窓を叩いた 雨の粒 何度も風向きが 変わってく 熱すぎた日も 冷えた夜も ちぎれた雲も 青い空も ぐるり ぐるりと 混ざりながら ひとつの風に なっていく 嵐が残した 雲の端 茜のなかへ ほどけてく 夕陽は山の 稜線へ 夏の熱ごと 沈んでく 夏を均す風が 吹く 濡れた街を 乾かしながら あんなに先を 急いだ君が 今日は夕陽を 待っている 茜から群青へ 空が ゆっくり色を 渡すころ 熱くなりすぎた この季節も 静かな風に 戻っていく 夏は終わるんじゃなくて 形を変えて 残るのかな 笑った日も 泣いた日も ひとつの季節に 混ざってく 熱狂のあとの 静けさを 「きれいだね」って 言った君 その横顔を 見ていたら 風がまた少し 冷たくなった 海から昇った あの夏が 山の向こうへ 沈んでく 朝日のなかで ときめいた君 夕陽のなかで 静かに笑う あんなに胸を 焦がした光 消えたんじゃなく 混ざっただけ 海から山へ 渡った夏を 均す風が 君を包む 夏を均す風が 止んだ 波の背中も 静かになる 昨日まであんなに 騒いだ空が 何もなかったように 澄んでいる 朝の海は 何も言わず 昨日の雲を 映してる 君は長くした 袖のなかへ 指先を少し 隠してる どきどきは 消えたのかな そう聞く代わりに 空を見る 消えたんじゃない 混ざっただけ 笑い声にも 涙にも 海から山へ 渡った光 君のなかにも 残ってる 夏が終わった 朝じゃなくて 君が夏を 越えた朝 凪いだ海を 見ていた 君は何も 言わなかった わたしも何も 聞かなかった 夏だけが 遠くなった