
YOUTUBE SHORT
さそり座が沈むころ
濡れた髪、水着の跡、ひぐらし、麦茶、色あせたうちわ、火をつけなかった線香花火。夏の帰り道の記憶が、白い息とオリオンの見える十二月へ静かにつながっていく。「さそり座が沈むころ」にまだ思い出の外にいた時間は、冬の川面に揺れる星空の下で、未来へ進むためのあたたかな記憶へ変わる。女性ソロを中心に、グランドピアノの模倣カノンと下降ベース、言葉を持たない少年合唱のUuuuu/Ahhhhhが季節の移ろいを包む。
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濡れた髪、水着の跡、ひぐらし、麦茶、色あせたうちわ、火をつけなかった線香花火。夏の帰り道の記憶が、白い息とオリオンの見える十二月へ静かにつながっていく。「さそり座が沈むころ」にまだ思い出の外にいた時間は、冬の川面に揺れる星空の下で、未来へ進むためのあたたかな記憶へ変わる。女性ソロを中心に、グランドピアノの模倣カノンと下降ベース、言葉を持たない少年合唱のUuuuu/Ahhhhhが季節の移ろいを包む。
濡れた髪、水着の跡、ひぐらし、麦茶、色あせたうちわ、火をつけなかった線香花火。夏の帰り道の記憶が、白い息とオリオンの見える十二月へ静かにつながっていく。「さそり座が沈むころ」にまだ思い出の外にいた時間は、冬の川面に揺れる星空の下で、未来へ進むためのあたたかな記憶へ変わる。女性ソロを中心に、グランドピアノの模倣カノンと下降ベース、言葉を持たない少年合唱のUuuuu/Ahhhhhが季節の移ろいを包む。
濡れた髪のまま 自転車を押した にゅうどうぐも 空高く 水着の跡へと にしびが残り 長い影ふたつ 道を曲がった ペダルを踏んだ 帰り道 腕を抜けた風が 少し冷たい かなかなと鳴く ひぐらしたち 空だけ先へ 行くみたい さそり座が 沈むころ ぼくらの影は 長くなる 笑った声も 麦茶の味も まだ思い出の 外にいる いつもと違う 帰り道を 夜空を見上げて 歩いてた 明日もきっと 変わらないと あの空の下 信じてた 部屋の隅には 色あせたうちわ 砂のついたまま サンダルがある 火をつけなかった 線香花火 窓の向こうで 鈴虫が鳴いてる 半袖の朝が 少し冷たい 夕暮れだけが 早くなる あの日のことを 思い出さずに 季節の向こうへ 歩いていこう 白い息が 夜にほどけ コートの襟を 少し上げた 見上げた空に オリオンがいて 十二月の風が 頬を抜けた 遠いはずの 帰り道で 冬の川面に 星空が揺れた 君と歩くと 暖かい 冬の静けさに 未来がひらいてく オリオンが 昇る夜 白い息だけ 空へほどけ 川面の灯り 細く揺れて 凍えた風が 頬を抜ける 遠い季節を 照らすように 冬の星だけ あざやかで さそり座の下に 残ってた 夏のできごとが 輝いていく オリオンの空に 北風がわたる 胸の底が まだあたたかい 遠いはずの 帰り道で 冬の静けさに 未来がひらいてゆく